「広い家」より、“広く感じる家”という考え方。
こんにちは、設計の白石です。
家づくりの打合せの中で、
「できるだけ広いリビングにしたいです」
というご要望をいただくことがあります。
もちろん広さは大切です。
ただ実際には、面積以上に“広く感じる工夫”によって、空間の心地よさは大きく変わります。
同じ30坪の家でも、
「数字以上に開放的に感じる家」と、
「なぜか窮屈に感じる家」があるのは、そのためです。
今回は、設計の中で意識している
“広く見せる設計”について少しご紹介します。
① 視線の抜けをつくる
空間は、壁で細かく区切るほど狭く感じやすくなります。
逆に、視線が奥まで抜けるだけで、
実際の面積以上に広がりを感じられることがあります。
例えば、
- 窓の位置を揃える
- 廊下を減らす
- 扉を必要以上に増やさない
- 奥に抜け感をつくる
こうした小さな工夫だけでも、空間の印象は大きく変わります。
② 天井の高さだけではなく、“つながり”を意識する
「天井を高くすれば広く見える」と思われがちですが、
実は高さそのものより、“空間の連続性”のほうが大切だったりします。
例えば、
- リビングからキッチンまで天井ラインを揃える
- 下がり天井を効果的に使う
- 横方向への広がりを意識する
ことで、空間全体に伸びやかさが生まれます。
③ 窓は“量”より“配置”
窓を増やせば広く見える、というわけでもありません。
大切なのは、
「どこに景色を切り取るか」。
外とのつながりが自然に感じられると、
室内だけで完結しない広がりが生まれます。
設計では、
- 空が見える位置
- 庭とのつながり
- 隣地との視線関係
- 光の入り方
まで考えながら窓を計画しています。
④ 色数を整理する
実は、色数が多い空間は少し狭く感じやすくなります。
床・壁・天井・家具・建具。
全体の色味や素材感を整理することで、空間に統一感が生まれます。
これは単純に「白くする」という話ではなく、
“視覚的なノイズを減らす”という考え方に近いかもしれません。
面積だけではない、“心地よい広さ”。
家づくりは、単純な帖数だけでは測れません。
だからこそ私たちは、
数字だけではなく、
- 光
- 視線
- 素材
- 奥行き
- 陰影
まで含めて、“空間の感じ方”を大切にしています。
限られた面積の中でも、
少しの工夫で、暮らしの心地よさは大きく変わります。
そんなことを考えながら、日々ご提案しています。














