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■ 2023/08/22

投稿者: マレアハウスデザインスタッフ

吹き抜けの家に薪ストーブを設置すると熱効率が悪い?対策をご紹介!

目次

絵本や雑誌で見た薪ストーブに憧れを抱いている方は少なくありません。
薪ストーブはきらきらと揺れる炎が、じんわりと身体を温めてくれます。
視覚的にもおしゃれな薪ストーブですが、吹き抜けの家の場合は全体が暖まりにくいというデメリットが生じることも。

本記事では、薪ストーブの魅力に加え、吹き抜けの家に薪ストーブを設置する際に生じるデメリットへの対策を解説します。
冬の寒さに備えて薪ストーブの導入をお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。

□薪ストーブのある家

薪ストーブはおしゃれな見た目で、内装の格式をワンランクアップさせてくれる家具ですので、導入を検討されている方も多いですよね。
薪ストーブには「おしゃれ」以外にも、以下のような魅力があります。

*遠赤外線効果で身体の芯から温まる

薪ストーブは輻射熱というエネルギーで、部屋全体を暖めます。
輻射熱は皮膚の奥にある温点に届くため、身体の芯からぬくもりを感じられます。
普段の暖房器具よりもじわじわと暖められる感動を感じられる点は、薪ストーブの大きな魅力と言えるでしょう。

 

*二酸化炭素排出ガスが少なく環境にやさしい

薪ストーブの二酸化炭素排出ガスは0ではありませんが、電気ストーブやエアコンのような暖房器具に比べると環境にやさしいと言われています。
環境にやさしいと言われる理由は、薪ストーブが排出する二酸化炭素は新しく生成されたものではなく、薪が自然から取り込んだものを再び排出するからです。

□薪ストーブはどこに設置すべき?

薪ストーブならではのゆらめく炎を見て、目からも暖かさを感じたい。
薪ストーブで身体をじんわり温めて、家族と癒しの時間にしたい。

上記のような希望は、薪ストーブの設置を考えている方であれば多くの方が持っていますよね。
上記の希望を叶えるためには、リビング、もしくは北の部屋がおすすめです。

*リビング

リビングは家族が集まる場所ですし、1日の中で最も多くの時間を過ごす場所という理由から薪ストーブの設置に向いている場所です。
家事終わりに薪ストーブに癒されるのも良いですし、家族だんらんの時間を薪ストーブの柔らかな炎と過ごすのも良いでしょう。

*北側の部屋

太陽の光が取り込みにくい北の部屋は冷気が流れてきますので、冬の厳しい寒さを感じがちです。
しかし、薪ストーブを北側の部屋に設置することで、北側の部屋全体の空気を暖められますので冷気が家全体を循環することを防げます。

□吹き抜けの家に薪ストーブをおくことのデメリットと対策

高い天井で開放感のある吹き抜けのお家に、薪ストーブを取り入れたいという方も多くいらっしゃいますよね。
ただ、吹き抜けのお家に薪ストーブを設置すると以下のようなデメリットが生じる恐れも。
適切な対策を施すためにも、まずはデメリットを把握しましょう。

吹き抜けの家は天井が高いため、どうしてもエアコンの効きが悪くなってしまいます。
上記のデメリットを解消する際に役に立つ家具が、空気全体を暖められる薪ストーブです。

しかし、暖かい空気は天井付近に昇っていく性質があるため、薪ストーブで暖められた空気も天井付近へと逃げてしまいます。
一方で天井付近の冷気は、暖められた空気と引き換えに下へと押し出されてしまいます。
この冷気を薪ストーブによって暖めることで部屋全体を暖めていくのですが、冷気が循環している間は寒さを感じてしまうのです。

上記のモデルを対流と言いますが、こちらのモデルを築くためには吹き抜けのお家を設計段階の頃から上手く工夫しなければなりません。
吹き抜けの家をお考えの方で、薪ストーブの導入を決めている方は、設計段階から設計士に相談しておきましょう。

□吹き抜けの家の間取り計画のポイント

薪ストーブを設置する場合は、間取り計画の段階から以下の3つを意識すると良いでしょう。

*薪を補充する動線を考えておく

薪ストーブという名前からもわかるように、ストーブを稼働させるためには薪が必要です。
薪がどれくらい必要になるかはストーブの稼働時間によって変わりますが、約8時間から10時間の稼働で約20キロから25キロの薪が必要になります。

約20キロというと小学生低学年のお子様の体重と同じくらいの重さですので、特に女性の方が薪の補充をする際は重労働に感じてしまうでしょう。
薪を補充する際にかかるストレスを減らすためにも、室外に設けた屋外の薪を保管するスペースと室内の動線を移動しやすいように考慮することが大切です。

また、すぐに薪を補充できるように薪ストーブの横に出入り口を作ることも良いですし、何度も補充しなくて良いように室内のスペースを広くするという方法もあります。
それぞれのライフスタイルも考慮して決めていきましょう。

*シーリングファンを設置する

暖かい空気は天井部分に溜まりやすい性質を持つため、部屋全体に暖かい空気が行き渡りにくいです。
そこで、空気を循環させるためにシーリングファンを設置しましょう。

シーリングファンは空気を循環させる役割を果たすことはもちろん、内装もおしゃれな仕上がりになりますのでおすすめです。

*断熱性を高めておく

薪ストーブの効果をしっかりと感じるためには、家の断熱性を高めておくことが大切です。
断熱性が高いということは外気温の影響を受けることが少ないため、冬の冷気はもちろん、夏の暖気にも影響されにくく室内の温度を一定に保てます。
また、断熱性を高めることで冷暖房も効きやすくなり、光熱費が抑えられる点も嬉しいポイントです。

□薪ストーブを設置する際の注意点

薪ストーブは火を使いますので、一歩間違えれば火災の恐れもあるアイテムです。
安全に薪ストーブを使用するためには、炉台や炉壁を準備することが重要です。

薪ストーブを設置する際、最も大切にするべき点は火災を起こさないことです。
燃えやすいものに火が移り火災が発生してしまう恐れもありますが、低炭素化による火災も注意しておく必要があります。

低炭素化とは、薪ストーブの周りの壁や床に使用されている木材が、薪ストーブの熱に長時間さらされてしまうことで炭化してしまうことです。
炭化が進むと発火点が下がるため、通常では起こり得ない温度で発火してしまう恐れも。
大切な家族を火災から守るためにも、周囲に熱が伝わることを防ぐ炉台や炉壁を設置しましょう。

炉台や炉壁とは、以下のようなものです。

炉台:薪ストーブの下に敷く台
炉壁:薪ストーブを角や壁側に設置する際に、薪ストーブと壁の間に遮熱壁

薪ストーブは一度設置すると、その後に場所を変えることは難しいです。
暮らし始めてから後悔しないためにも、設置する場所はよく検討して決めましょう。
設置する際は、火災を防止するために炉台と炉壁を設置することも忘れないでくださいね。

□まとめ

薪ストーブは輻射熱によって身体の芯から温めてくれますし、ゆらゆらと揺れる炎を見ると視覚からも暖かさを感じられる素晴らしい暖房器具です。
ただ、天井が高く開放感のある吹き抜けに薪ストーブを設置すると、暖かい空気が天井部分に逃げてしまうデメリットも。

しかし、そのデメリットは吹き抜けにシーリングファンを設置したり、対流を意識した設計を心がけたりすることで対策できます。
薪ストーブは身体を温める役割も果たしますが、内装をワンランク上に仕上げるおしゃれなアイテムですので、導入を検討されている方はぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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