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■ 2023/10/20

投稿者: マレアハウスデザインスタッフ

断熱性能等級とは何のこと?断熱性の重要性と注意点をご紹介!

目次

住宅を建てる際、多くの要素を考慮する必要がありますが、その中でも「断熱性能」は特に重要なポイントとして挙げられます。
なぜなら、断熱性能が高い家は、冬の寒さや夏の暑さから家族を守るだけでなく、エネルギーの効率的な使用にも繋がるからです。
断熱性能とは、具体的には、住宅が外部の気温変動、特に寒冷や高温から室内を保護する能力のことを指します。
この能力は、住宅の壁や窓、屋根などの構造や材料によって大きく変わります。
この記事では、断熱性能の基本的な概念から、それを示す「断熱性能等級」という評価基準、そしてその等級を上げるための具体的な方法やポイントについて、解説します。

□断熱性能には等級がある!どのような段階で分けられている?

断熱等性能等級とは、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に基づき、国土交通省が制定した省エネ性能を表す等級のことです。
この等級は「断熱等級」とも呼ばれ、2022年4月1日時点で5つのランクが存在していました。

しかし、2022年10月1日からは、戸建て住宅に新たに等級6、7が追加されました。

*断熱等性能等級の変遷

この等級は何度も更新されてきました。
1999年に制定された断熱等性能等級4は、世界的に見ても高い基準とは言えませんでした。そのため、2022年に等級5から等級7が新たに導入されました。

*等級5の特徴

等級5は「ZEH(ゼッチ)基準」相当とされています。
ZEHとは、「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」のことを指し、エネルギー収支をゼロ以下にする家のことを示します。
このZEH基準をさらに上回る等級が、2022年に2つ導入されました。

*新たに導入された7段階の等級の概要

等級7:2022年10月1日に施行され、暖冷房にかかる一次エネルギー消費量を約40%削減可能です。
等級6:2022年10月1日に施行され、約30%のエネルギー消費量削減が可能です。
等級5:2022年4月1日に施行されたZEH基準相当のものです。
断熱材や窓ガラスなどの性能が、等級4以上の高いレベルが求められます。
等級4:1999年に制定され、次世代省エネ基準とも称されています。
壁や天井だけでなく、開口部も断熱が必要です。
等級3:1992年制定され、新省エネ基準として知られています。
等級2:1980年制定され、40年前の基準で、省エネレベルは低いです。
等級1:上記以外のものです。

□断熱等級は高い方が良い?

断熱等級が高いと、多くのメリットが得られます。しかし、それだけでなく、生活の質の向上や健康面でのメリットも期待できます。

1. 快適な室内環境の実現

高い断熱性能を持つ家の最大のメリットは、四季を通じての快適な室内環境です。
冬は外の厳しい寒さからしっかりと守られ、夏は熱波や高温にも負けない涼しい空間を保持します。
これにより、エアコンや暖房の使用時間が大幅に減少し、それは電気代の節約に直結します。

家計に優しいだけでなく、家族全員が快適に過ごせる環境を作れます。

2. 知的生産性の向上

適切な室温は、仕事や学習の効率を大きく左右します。
特にテレワークやオンライン学習が増えている現代において、快適な室内環境は生産性の向上に直結します。
集中力が途切れにくく、タスクの達成速度も向上する可能性があります。

また、疲れにくい環境は、長時間の作業でもストレスを感じにくくします。

3. 健康面での多岐にわたるメリット

高断熱化の家は、健康面での利点も多いです。
冷え性の改善やのどの痛みの軽減はもちろん、部屋の気温差が少ないため、ヒートショックのリスクも大幅に減少します。
さらに、適切な湿度を保つことで、皮膚の乾燥やアレルギーの症状も軽減される可能性があります。

4. 節電・経済的なメリット

エアコンや暖房の効率的な使用は、電気代の大幅な削減に繋がります。
初期投資は高くなるかもしれませんが、長期的にはそのコストを回収できる可能性が高いです。
また、修繕費やメンテナンスコストも節約できる点も見逃せません。

□ 断熱性能等級はどうすれば上がる?

断熱性能等級の向上は、住宅の快適性やエネルギー効率を大幅に向上させるキーとなります。
ここでは、具体的な方法とその背景、そしてそれがなぜ重要なのかを深堀りして解説します。

1.断熱材の選定とその意義

断熱材は、住宅の断熱性能を決定する主要な要素として位置づけられています。
市場には高性能グラスウールから吹込み用グラスウール、そして押出法ポリスチレンフォームやフェノールフォームなど、多種多様な断熱材が存在します。

これらの断熱材は、それぞれ異なる特性や適用する場所があり、住宅の構造や環境に応じて適切に選定する必要があります。
例えば、高性能グラスウールはガラス繊維が細く、空気の動きを制限することで高い断熱性能を発揮します。

一方、吹込み用グラスウールは、隙間なく断熱材を充填できるため、気密性が増します。
また、断熱材の施工方法や取り扱いに関しても、専門家との相談が不可欠です。

2.開口部の断熱とその影響

窓や玄関は、家の断熱性能において非常に重要な部分となります。
特に、アルミサッシの場合、開口部からの熱のロスは建物全体のロスの半分以上を占めると言われています。
これらの開口部の断熱性能が低いと、室内の温度が不安定になりやすく、エネルギーの無駄が生じる可能性が高まります。

サッシやガラスの選定は、家の断熱性能を大きく左右します。
アルミ樹脂複合サッシや樹脂製サッシ、複層ガラスやLow-Eガラスなど、高性能な製品を選ぶことで、快適な室内環境を維持できます。

3.通気層の確保とその効果

通気層は、室内の湿度を適切に保つための重要な要素として認識されています。
通気層を確保することで、室内の空気の流れが良くなり、カビや結露のリスクを大幅に低減できます。
特に日本の湿度が高い夏場や冬場の結露が多い時期には、通気層の存在が住宅の健康を守る大きな役割を果たします。

4.夏季の遮熱対策とその必要性

夏季には、外部からの熱を効果的に遮断することが求められます。
遮熱塗料や遮熱シートの利用は、室内の温度上昇を抑えるだけでなく、エアコンの使用時間の削減や電気代の節約にも繋がります。
また、外部からの熱を遮断することで、家の耐久性も向上し、長期的なメンテナンスコストの削減にも寄与します。

□断熱性能等級の高い家を建てる際の注意点とは?

断熱等級が高い家には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
以下に、その主な点を挙げます。

*建設費用

高機能な建材や設備を使用するため、建設費用が高くなる可能性があります。
しかし、長期的に見れば、エネルギーの節約により、そのコストは回収できると言われています。

*デザインの制限

断熱性能を高めるため、窓の大きさや壁の厚みなどに制限が生じることがあります。
デザインと断熱性能のバランスを取ることで、快適で美しい住宅を実現できます。

□まとめ

断熱性能等級は、住宅の品質を示す非常に重要な指標です。
この等級が高いと、住宅の快適性が向上し、エネルギー効率も高まることが期待されます。具体的には、高い断熱性能を持つ家は、冬の寒さや夏の暑さをしっかりとシャットアウトし、室内の温度を一定に保ちます。
その結果、エアコンやヒーターの使用時間が減少し、電気代の節約にも繋がります。
しかし、断熱性能を追求することには、建設費用の増加やデザインの制限などのデメリットも存在するので留意しておきましょう。
宇都宮市・栃木市・小山市周辺で家づくりを検討されている方は、当社までお気軽にご相談ください。

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